長さ:70.5 cm (二尺三寸三分) そり:1.8cm 表銘:肥前国住近江大掾藤原忠廣
新刀随一と謳われた肥前刀ならではの優美な体配、地金は精緻な小糠肌、
刃紋はなんとも匂い柔らかな中直刃にして、一点の曇りなく明るく冴え渡る。
初代忠吉の跡を継いで肥前刀を完成させた名工、近江大掾忠廣の刀です。
忠廣は19歳の時に父が死去、二代目を継ぎ一門を率いて活躍、28歳の時に近江大掾を受領し、長い作刀期間の中で数多くの名刀名品を残しました。
鍋島藩のお抱え鍛冶であった忠廣の刀は、その一際高い美術価値から幕府諸侯への贈り物として大変珍重されたそうです。
またその斬れ味鋭さから大業物に評せられています。
いつかは忠吉一門の直刃がほしいなあと思わせる、そんな肥前の名刀です。
龍馬が脱藩するときに、姉の乙女が坂本家に伝わるこの肥前忠廣を、こっそり与えたとのことです。
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